お義母さんの日

今年は新型コロナウイルスの影響下、生花店の三密を避けたり、配送業者の負担を分散する意味で5月を『母の月』とする動きがあるようです。
良いと思います。

第二日曜日の5月10日は義理の母の命日でもありました。
我が家では、仏様に『かわりごはん』をお供えします。
しょうゆ味のおこわですね。

この『かわりごはん』結婚してから、同居している義理の母に教えてもらいました。
義理の母のお料理は、分量や時間はすべて『いい塩梅』で作ります。

味付けする前のもち米は、親指と薬指でつぶしてみて、『これくらいになるまで』蒸すんだよ、とか。 一緒に作りながら、教えてもらいました。

そんな母が亡くなって、3回目の命日。
一人で作るかわりごはんもだいぶ上手になりました。
『どうして親指と薬指なの?』『人差し指じゃ、力が入りすぎるからだべ』なんておしゃべりしながら、二人して台所に立っていたあの頃を懐かしく想いだします。
寂しさにちょっと胸が苦しくなって、ちょっと泣きそうになります。

母の体はなくなってしまったけど、かわりごはんを作りながら、母が使っていた裁ちばさみで布を断ちながら、母の老眼鏡で刺繍をしながら『母はこんな風だったな・・・』と彼女のことを想い、ふと気づけば彼女に話かけている自分がいて、しずかにうなづく母がいて。

彼女が可愛がって育てた孫たちにも、そんな時間があるはず。彼女を想い心の中で話しかける人がこの世に一人もいなくなったら、その時が彼女の本当の死なのだと思っています。

好奇心旺盛で、なんでも自分でやってみる人。
創意工夫の人。
病気の話が嫌いな人。
そんな、義理の母と暮らせたことがこの頃なんだか誇らしい。

彼女の漬物は天下一品で、中でも茄子の漬物はみんなに喜ばれました。
そのふわふわっと柔らかい茄子漬の作り方は『茄子と塩と茄子漬のもとをこれくらい入れて、漬物桶を100回振る』だけ。
去年作ってみたけれど、出来上がったのは彼女の茄子漬とはほど遠いものでした。

スタッフ 高橋